災害時、誰もがSOSを出せるように。役立つアカウントまとめました

小林明子

2024年1月1日に発生した能登半島地震で被災した人たちの中には、障害者や外国人など避難生活で不便を抱えがちな人たちがいます。コミュニケーションの壁がある人がSOSを出すときに役に立つ、Xのアカウントをまとめました。

石川県能登地方で2024年1月1日、最大震度7を観測する地震が発生しました。

株式会社ヘラルボニーは震災から2日後の1月3日、障害のある人が被災地や避難所で必要とする情報を、当事者だけでなく多くの人に知ってもらおうと、特設サイト「#障害者を消さない」を開設しました。

NHKによると、2011年3月に発生した東日本大震災では、障害者手帳を持った人の死亡率が住民全体の約2倍となったといいます。

岩手県盛岡市に本社があり、知的障害がある人のアート作品の販売などを手がけるヘラルボニーは、サイトを開設した理由をこのように説明しています。

「知的障害や発達障害がある人の中には、突然の環境の変化にパニックを起こして大声を出したり落ち着きを失ったりする人が多くいます。ですが、これらの特性は一般的には知られていません。このため障害のある人たちが避難所から追いやられたり、迷惑をかけてしまうとして自ら去っていったりする状況がありました」

この特設サイトは、障害がある人たちに災害時に必要な情報を提供するとともに、障害の特徴と適切な対応を広く知ってもらい、コミュニケーションを促すことがねらいです。

出典:ヘラルボニー特設サイト「#障害者を消さない

ヘラルボニーをはじめ、災害時に困りごとを抱えやすい人たちに向けて情報発信をしているXのアカウントをまとめました。

話せない人に

特設サイトなどを通じて障害のある人とのコミュニケーションに必要な情報を提供している、株式会社ヘラルボニー

災害時コミュニケーションボード」は、内閣府や各自治体のサイトなどからダウンロードできます。

また、日本語を理解しづらい人とコミュニケーションをとるための「災害時用の外国語指さし会話集」、「避難」を「にげる」などわかりやすく言い換える「やさしい日本語文例集(災害)」などもダウンロード可能です。

災害時コミュニケーションボード
災害時コミュニケーションボードは、イラストを指さすことで意思疎通ができる
Akiko Kobayashi / OTEMOTO

聴こえない人に

ろう、難聴の方の遠隔手話通訳に24時間無料で対応している、株式会社プラスヴォイス

見えない人に

音声読み上げソフトでも扱いやすいテキストベースのニュースサイトを紹介するなど、障害や病気がある方に情報提供している、NHKハートネット

NHKは、障害別に必要な情報をまとめた「災害時障害者のためのサイト」も開設しています。

NHK災害時サイト
出典:NHK「災害時障害者のためのサイト

こどもがいる人に

災害時などのストレス環境でこどもの心のケアを提供している、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン

【詳細記事】「この子、いつもと違う」災害時に知っておきたい、こどもの反応と対処法

ペットがいる人に

ペットと避難した人へのサポートを実施している、認定NPO法人日本レスキュー協会


支援したい人に

被災地で救護活動をし、救護情報を速報している、日本赤十字社





著者
小林明子
OTEMOTO創刊編集長 / 元BuzzFeed Japan編集長。新聞、週刊誌の記者を経て、BuzzFeedでダイバーシティやサステナビリティの特集を実施。社会課題とビジネスの接点に関心をもち、2022年4月ハリズリー入社。子育て、教育、ジェンダーを主に取材。
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