「デートでは男性がおごるべき」は"思い込み"との調査結果。みんなワリカンしているの?

小林明子

「デートや食事のお金は男性が負担すべきだ」と考えている男性は34%、女性は21.5%という調査結果が発表されました。パートナーシップの変化に伴い、それぞれの関係に合ったさまざまな支払いのスタイルが浸透しています。

写真はイメージです
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内閣府男女共同参画局は2022年11月、「性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究」を発表しました。

「デートや食事のお金は男性が負担すべきだ」と考えている人は、男性が34.0%、女性は21.5%。女性よりも男性のほうが「男性がおごるべきだ」と考えている人が多いという結果になりました。

出典:令和4年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究(内閣府)
出典:令和4年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究(内閣府)

調査は全国の20〜60代の男女1万906人が回答。2021年度の調査では、同じ質問で男性37.3%、女性22.1%だったことから、男女ともに「デートや食事のお金は男性が負担すべきだ」と考えている人の割合は前年より減っていました。

さらに年代別でみると、「男性が負担すべきだ」と考えている男性の割合は若いほど低く、20代男性では28.9%。割り勘をしたり女性のほうが負担したりと、さまざまな支払いのパターンが浸透していることがわかります。

出典:令和4年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究(内閣府)

男女間の賃金格差の構造はいまだにあるものの、それぞれのカップルの事情は千差万別です。そもそもデートは男性と女性がするものだとも限りません。

パートナーシップが変化する中で、慣例や無意識の思い込みにとらわれない、自分たちらしい選択が生まれています。

片方だけが負担するのではなく、お互いが満足する支払いの方法はないだろうか。何か別の方法でお返しはできるだろうか。相手に気を使わせないスマートな「おごり方」はあるだろうかーー。誕生日プレゼントや指輪など特別な日の買い物でも、相手の好みを尊重した変化が起きています。これらは単に金額の折半だけにとどまらない、新たな"ワリカン"と言えるのかもしれません。

そこでOTEMOTOは、アンケートでみなさまのご意見やご経験をうかがったうえで、割り勘について独自の研究を続けている文筆業・クリエイターのはましゃかさん(@shakachang)と一緒に、これからの"ワリカン"について考えます。

はましゃかさん
はましゃか / 文筆業・クリエイター・モデル
1994年北海道生まれ、多摩美大卒業。大学入学後、女子校と上京後のカルチャーショックを綴った自身のブログが話題となり、ar webで連載を開始。『サラダ取り分け禁止委員会』は朝日新聞等、多数メディアに取り上げられる。卒業後は『できる仕事が多すぎて困る…新卒フリーランスの20の仕事』と題してnoteで仕事を募集し、執筆・モデル・#しゃかコラ イラスト業などで日々奮闘中。
提供写真

アンケートは匿名の自由記述式となっています。これまでの経験で納得できると感じた支払い方法、家計分担の不満や改善案など、OTEMOTO編集部とはましゃかさんに教えていただけると幸いです。

※アンケートは終了しました。ご協力いただき、ありがとうございました(2023年6月2日)

【アンケートの結果を紹介した記事はこちら】「今日は俺が払うね」が要注意のとき、最高なとき。新しい"ワリカン"のかたち

著者
小林明子
OTEMOTO創刊編集長 / 元BuzzFeed Japan編集長。新聞、週刊誌の記者を経て、BuzzFeedでダイバーシティやサステナビリティの特集を実施。社会課題とビジネスの接点に関心をもち、2022年4月ハリズリー入社。子育て、教育、ジェンダーを主に取材。
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