【画像】「神山まるごと高専」ってどんな学校? 起業家を育てる新しい学び舎

小林明子

徳島県神山町に2023年4月に開校した私立の高等専門学校「神山まるごと高専」。1期生44人全員が学費無償で、テクノロジー×デザイン×起業家精神を軸に学んでいます。学校の様子を写真で伝えます。

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神山まるごと高専

徳島県神山町のシンボルである鮎喰川の両サイドに「神山まるごと高専」の校舎と寮はあります。寮(写真中央)は、旧神山中学校の校舎を使用しています。

神山まるごと高専

学生たちは毎日、徒歩5分ほどの距離にある校舎と寮を行き来しています。

「OFFICE」と呼ばれる校舎。棚田の地形を生かし、石垣を再現したといいます。

神山まるごと高専

地元の「神山杉」を使った木造校舎は、ガラス張りの平屋建て。

教室の窓から四季を感じられる、自然に囲まれた学習環境。写真は新緑の5月に撮影したもの。

神山まるごと高専

英語の授業はほぼ半分がプレゼンの演習。この日は「Robot」について英語で議論していました。

神山まるごと高専

日本人と英語ネイティブの教員が連携して授業を進めています。

神山まるごと高専
神山まるごと高専

学生の主体的な学びを重視しており、英語の文法は自主学習することになっているそう。

神山まるごと高専
神山まるごと高専

廊下には、数式が書かれたホワイトボードや、学生の作品が並べられていました。

宮脇悠花さん

1期生の宮脇悠花さんは、北海道出身。ものづくりや起業に関心があり、入学を決めました。1期生の入試は推薦12.3倍、一般6.6倍という狭き門でした。

神山まるごと高専

高専での学びは中学卒業後のからの5年間。カリキュラムには高校で習う内容もあるものの、

神山まるごと高専
写真提供:神山まるごと高専
神山まるごと高専
写真提供:神山まるごと高専

グラフィックデザインやプログラミングなど、実践的な学びが多く取り入れられています。

神山まるごと高専

昼食時間には、橋を渡って「HOME」と呼ばれる寮に移動します。写真は、満腹になって再び校舎に戻る様子。

神山まるごと高専

旧神山中学校をリノベーションした寮の建物。1階に食堂や専科の教室、事務室などがあります。

神山まるごと高専

天気の良い日は、テラスや中庭で友達と話したり給食を食べたりする学生の姿も。

神山まるごと高専
神山まるごと高専

「まるごと食堂」では、地元のフードハブ・プロジェクトが朝昼夕の3食を提供。「地産地食率日本一」を目指し、地元の食材をふんだんに使った給食です。

神山まるごと高専

「神山盛りで!」と言うと、ご飯が大盛りに。その日の気分や体調で量をリクエストできるそう。

神山まるごと高専
神山まるごと高専

昼食は2種類の献立から選び、好きな席で好きなスタイルで食べることができます。

神山まるごと高専

寮の1階にある図書館は、来校者や地元の人たちとの交流の場としても活用されています。

神山まるごと高専

データサイエンスやプログラミングに関する本が豊富にありました。

神山まるごと高専

午後の授業が終わった後の時間の使い方は、自分次第。

神山まるごと高専
神山まるごと高専

水曜日にある「Wednesday Night」は、さまざまな分野の起業家から起業体験を聞き、「正解のない問い」についてそれぞれが考える場。

神山まるごと高専

盛り上がると、起業家と夕食をともにして夜まで語り尽くすことも。

神山まるごと高専

神山まるごと高専の学費は年間およそ200万円。スカラーシップパートナーとして企業11社が10億円ずつ奨学金基金に出資・寄付したことで、すべての学生の学費無償が実現しています。

神山まるごと高専
写真提供:神山まるごと高専


※写真:クレジットの表記がないものはすべて Akiko Kobayashi / OTEMOTO

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心のローカル
OTEMOTO
著者
小林明子
OTEMOTO創刊編集長 / 元BuzzFeed Japan編集長。新聞、週刊誌の記者を経て、BuzzFeedでダイバーシティやサステナビリティの特集を実施。社会課題とビジネスの接点に関心をもち、2022年4月ハリズリー入社。子育て、教育、ジェンダーを主に取材。
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