ふるさと納税で応援できる、世界に誇れる日本ブランド12選。眼鏡、時計、メイクブラシ、知育玩具など

小林明子

地域に根差したブランドの中には、ふるさと納税制度に参加している企業もあります。寄付することで人気商品をお得に入手できるうえ、地方のものづくり産業を応援できます。金子眼鏡、バーミキュラ、LaQ、白鳳堂、ReFa、野田琺瑯、長谷園など実用的な生活用品ブランドの返礼品を紹介します。

【おことわり】この記事では、各種ふるさと納税ポータルサイトにリンクを貼っていません。2024年11月18日時点で1つ以上のサイトで掲載が確認できた返礼品を紹介していますが、サイトや時期によっては情報が異なる場合があります。また、返礼品と異なる画像も一部掲載しています。寄付の際には自治体やポータルサイトの掲載情報をご確認ください。

① 白鳳堂(広島県熊野町)

化粧筆3点セット(寄付金額4万円)

※画像は返礼品とは異なります。

約200年の筆づくりの歴史をもつ広島県熊野町白鳳堂は米ロサンゼルスにも直営店があり、ハリウッドのセレブやメイクアップアーティストたちが化粧筆を愛用しています。月産約50万本にのぼる筆はすべて、広島県内の自社工場で生産されています。

ふるさと納税の返礼品は、定番のチーク筆、アイシャドウ筆、アイブロウ筆の3本セットなど化粧筆のほか、書筆も。寄付金は、熊野町内の小学生の筆づくり体験学習や「筆まつり」など、筆文化の継承の取り組みを維持・促進させる事業にも活用されます。

② 金子眼鏡(福井県鯖江市)

全国直営店で使える眼鏡引換券(6万円相当 Platinum :寄付金額20万円)

金子眼鏡
※返礼品は眼鏡引換券となります
Seigo Ito

世界屈指の眼鏡産地である福井県鯖江市では、日本製眼鏡フレームの約96%が生産されています。1958年に創業した金子眼鏡は、2006年に製造部門を設立して自社一貫生産の体制を整え、国内のほか欧米・アジア諸国を中心に販売拠点を展開しています。

ふるさと納税では、国内の直営店で使える眼鏡引換券として、3万円相当のBronze(寄付金額:10万円)、6万円相当のPlatinum(20万円)、9万円相当のDiamond(30万円)の3種類があります。

金子眼鏡BASEMENT
福井県鯖江市の田園地帯にある金子眼鏡の自社工場
Seigo Ito

③ 野田琺瑯(栃木市)

NOMAKU キャセロール(24cm:寄付金額5万2000円)

※返礼品の対象は上記画像の一部商品です。

1934年に創業した野田琺瑯栃木市で製造しており、部品を含めてすべて日本製です。

琺瑯(ほうろう)は、鋼板(鉄)を溶接して土台となるかたちをつくり、表面にガラス質の釉薬を手仕事で焼き付けるまで、職人がひとつひとつ手仕事でつくっています。

野田琺瑯は現在、琺瑯づくりの全行程を一貫生産する国内唯一のメーカーとなっています。

ふるさと納税の返礼品としてはキャセロールのほか、ソースパンやドリップケトルなど使いやすい調理道具がそろっています。

④ バーミキュラ(名古屋市)

バーミキュラ オーブンポットラウンド (22cm:寄付金額7万円)

バーミキュラ オーブンポットラウンド
画像出典:愛知ドビープレスリリース

VERMICULAR(バーミキュラ)は、1936年創業の鋳造メーカー・愛知ドビー株式会社から生まれたメイド・イン・ジャパンの鋳物ホーロー調理器ブランドです。

3代目の兄弟の「町工場から世界最高の製品をつくりたい」という思いから、約3年の開発期間を経て2010年に誕生。アフターサポートも充実しており、剥がれたホーローの再コーティングだけでなく、製品を溶かして鉄原料にし、異なるサイズのバーミキュラ製品にリクラフトするサービスも実施しています。

オーブンポットを再溶解するリクラフトプログラム
画像出典:愛知ドビープレスリリース

返礼品としては、"無水調理"ができる「オーブンポットラウンド」のほか、ライスポットやフライパンなどの人気商品が約5万円〜約29万円の寄付によって受け取れます。

⑤ ReFa(名古屋市)

ReFa FINE BUBBLE U(寄付金額10万円)

ReFa FINE BUBBLE U
画像出典:MTGプレスリリース

同じく名古屋市にある美容・健康機器メーカーの株式会社MTGは、自社で生産工場を持たないファブレス経営で、複数のブランドを展開しています。

美容ブランドのReFa(リファ)は2009年の美容ローラー発売以降、高価格帯ながら口コミで広がり、2017年に中国・上海に出店。海外でも人気を呼び、2023年10月に羽田エアポートガーデンに出店しました。

ふるさと納税では、ヘアブラシ、美顔ローラー、ドライヤー、ヘアアイロン、シャワーヘッドなどの美容機器が1万円〜約18万円の寄付金額で選べます。

⑥ LaQ(奈良県大淀町)

LaQ ベーシック4000(寄付金額12万円)

※画像は返礼品とは異なります。

限られた数の小さなパーツから、さまざまな複雑な形がつくれる組み立てブロックLaQ(ラキュー)。奈良県大淀町で1994年に生まれた日本製の知育玩具です。

製造元のヨシリツ株式会社によると、道具の形が自在に変化するLaQのコンセプトは、「1枚の布を着物に仕立てたのち、体型の変化に合わせて仕立て直し、座布団やお手玉にリユースして資源を無駄なく使う、日本の伝統的な生活文化の発想」だそう。現在では中国、韓国、欧米など世界約28カ国で販売されています。

ふるさと納税の返礼品は、パーツの数や種類を選べるほか、クリスマス限定セットや定期便もあります。

⑦ ARAS(石川県加賀市)

大皿ウェーブ(寄付金額1万3000円)

ARAS
ARAS 大皿ウェーブ
画像出典:石川樹脂工業プレスリリース

「1000回落としても割れない」と話題のARAS(エイラス)は、樹脂にガラス繊維を織り交ぜた新素材の食器。

開発した石川樹脂工業株式会社は、石川県加賀市で1947年に創業した樹脂メーカー。プラスチックの耐久性に着目し、使い捨てではなく永く使える製品づくりを目指し、「生涯破損保証」をつけています。

返礼品としては、表面に施された凹凸によりソースやドレッシングが流れにくく、工芸品のような質感がある「大皿ウェーブ」のほか、薄さと軽さが特徴的なカトラリーセットも用意されています。

⑧ Lemnos(富山県高岡市)

リキ マリンクロック モダン(寄付金額18万4000円)

復刻されたRIKI MARINE CLOCK(リキ マリンクロック)
画像出典:タカタレムノスプレスリリース

富山県高岡市Lemnos(レムノス)は、デザイン性の高い掛時計や置時計が人気のメーカー。国内外で活躍する著名なデザイナーとプロジェクトを組み、グッドデザイン賞を多数受賞しているほか、海外のデザイン賞も獲得しています。

ふるさと納税の返礼品では、株式会社タカタレムノスが取り扱うさまざまなデザインの時計が選べます。デザイナーである故・渡辺力さんの1979年の代表作である掛時計RIKI MARINE CLOCK(リキ マリンクロック)のほか、高岡市の伝統産業である真鍮鋳物と黒染処理の技術によって伝統工芸士が製造したQuaint(クエィント)斑紋黒染色(寄付金額18万4000円)なども。

画像出典:タカタレムノスプレスリリース

⑨ ツインバード(新潟県燕市)

全自動コーヒーメーカー(3杯用:寄付金額9万9000円)

全自動コーヒーメーカー
画像出典:ツインバードプレスリリース

株式会社ツインバードは1951年、新潟県燕三条地域にて、メッキ加工業として創業。1984年から本格的に家電事業に参入しました。

営業部門だけでなく開発部門の社員も家電量販店で実演販売をするなど、顧客の声を製品開発に生かす取り組みをしており、ふるさと納税の返礼品も豊富なラインナップ。新潟県燕市に1万円台の寄付から実用的な家電を選べます。

画像出典:ツインバードプレスリリース

⑩ 福井洋傘(福井市)

蛇の目洋傘(親骨60センチ:寄付金額18万円)

1972年創業の福井洋傘。オーダーすると約4万円する高級傘が、福井市のふるさと納税の返礼品になっています。

伝統的な和傘を現代的な生地張りにした「蛇の目洋傘」は、福井県の繊維技術による生地、メガネフレーム技術による骨組み、河和田塗の本漆で持ち手と傘の頭が仕上げてあり、伝統的な職人技が生きています。

傘1本1本に、生地・柄・デザイン・骨数・骨の長さなどを詳細に記録した「傘のカルテ」があり、修理すれば一生ものとして使えるそう。海外でも人気で、直営1号店が2023年、羽田エアポートガーデンにオープンしています。

⑪ 長谷園(三重県伊賀市)

かまどさん(三合炊き:寄付金額5万円)

かまどさん
画像出典:長谷製陶プレスリリース

1832(天保3)年に伊賀焼の窯元として開窯した長谷園。伊賀の粗土を使い、約半月の時間をかけて一つずつ職人がつくっています。

2000年に発売した直火炊飯土鍋「かまどさん」は、火加減の手間をかけずにご飯が炊けることから人気を呼び、累計販売数100万個を突破した看板商品。

2011年に国の登録有形文化財に登録された「16連房旧登り窯」
画像出典:長谷製陶プレスリリース

三重県伊賀市のふるさと納税では「かまどさん」を含む土鍋やギフトセットなども。

製造元の長谷製陶株式会社は「地域自慢の『伊賀米』も、『かまどさん』で炊いて伊賀の美味しいものをお楽しみください!」と紹介しています。

 ⑫ UTO(岩手県北上市)

カシミヤニットオーダー券(デジタルクーポン6万円分:寄付金額25万円)

UTO
UTO カシミヤセーター
Hidemi Shinoda for OTEMOTO

日本製カシミヤニットブランドのUTO(ユーティーオー)は、2011年から岩手県北上市の工場で生産。地元の職人が1枚1枚手作業で編み仕立てており、着丈や袖丈を好みのサイズにできるカスタムオーダーも受け付けています。

UTO
部位ごとに編まれたパーツを手作業でつなぎ合わせる「リンキング」の技術
画像提供:UTO(ユーティーオー)

最高品質のカシミヤの糸の間に事前に水を通す「縮絨(しゅくじゅう)」にこだわっており、家庭の洗濯機で洗っても縮まないのがポイント。「洗濯するたびに中から産毛が出て、ふんわりとした風合いが増して身体に馴染んでくるので、経年変化を楽しんでほしい」と、株式会社ユーティーオー社長の宇土寿和さんは話しています。

ふるさと納税では、カシミヤニットのオーダー券のほか、カシミヤ100%の「天使のマフラー」、カーディガンなどが選べます。

UTO
2011年に岩手県北上市に工場を設けたUTO
画像提供:UTO(ユーティーオー)

【おことわり】この記事では、各種ふるさと納税ポータルサイトにリンクを貼っていません。2024年11月18日時点で1つ以上のサイトで掲載が確認できた返礼品を紹介していますが、サイトや時期によっては情報が異なる場合があります。また、返礼品と異なる画像も一部掲載しています。寄付の際には自治体やポータルサイトの掲載情報をご確認ください。

著者
小林明子
OTEMOTO創刊編集長 / 元BuzzFeed Japan編集長。新聞、週刊誌の記者を経て、BuzzFeedでダイバーシティやサステナビリティの特集を実施。社会課題とビジネスの接点に関心をもち、2022年4月ハリズリー入社。子育て、教育、ジェンダーを主に取材。
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